オレオレ詐欺の被害状況は

オレオレ詐欺というのは高齢の祖父母や親、妻などに対し、孫や息子、夫を騙って「オレだよオレ」と信じ込ませ 金に困ってトラブルに巻き込まれていると嘘をついてお金をだまし取る手法です。
核家族化により一緒に暮らすことが少なくなった家族の状況を逆手に取り、平成に入ってからこの十年ほど流行している犯罪手法です。

詐欺事件といえば、代表的なものに住宅リフォーム詐欺といったものがこれまでは一般的でした。
なかにはシロアリ駆除無料点検しますなどと偽る業者がいます。
シロアリ駆除工事を装い、高齢者からお金を騙し取る事件も過去発生しています。
ただ今回紹介するものはそういった詐欺ではなく、ますます悪質化するオレオレ詐欺についてです。
手口がリフォーム詐欺に酷似しているとの意見もありますし、どちらも注意が必要です。

オレオレ詐欺はオレオレと電話をかけて、特定の口座に現金を振り込ませることから振り込め詐欺と呼ばれてきました。
しかし最近では自宅に直接、現金を取りにきたり、キャッシュカードを取りに来て暗証番号とともに聞き出すなどという方法が増加しています。
これはオレオレ詐欺の流行で銀行のATMでの警戒が強化され、銀行員やそのために配置されたスタッフが高齢者に声掛けをしたり、警視庁はじめニュースなどの 広報を通じて振り込め詐欺についての知識が高齢者に広まったことで、振り込め詐欺が成功しにくくなったことが影響しています。
そのため警視庁でも振り込め詐欺に代わる新しい名称をツイッターで募集し、大喜利合戦が展開されるなど話題を集めたことはご存知の通りでしょう。

キャッシュカードの暗証番号を聞き出す手法は、警察官を騙り犯罪捜査のために必要と言って来たり、 銀行員を騙り新しいキャッシュカードに取り換える必要があるなどと偽って暗証番号を聞き出すものです。
現金を取りに来るケースは、やはりオレオレ詐欺の一種で、トラブルに合っている息子や孫の代わりに取りに来たと騙す手口です。
手口がやや違ってきているとはいえ、オレオレ詐欺の被害件数や被害額が依然として大きい状況に変わりはありません。
たとえば2012年では、振り込め詐欺の件数が6348件と2011年度の6233件より少し増えています。
そのうち、オレオレ詐欺だったケースが約半数の3634件です。
オレオレ詐欺の件数自体は2011年の4656件に比べると1000件ほど減少しています。

これに対して被害額でみるとどうでしょうか。
2012年の振り込め詐欺の被害総額は約154億円で、2011年の被害総額110億円を44億円も上回っています。
また、件数としては前年比を割り込んだオレオレ詐欺ですが、被害総額では105億円と前年度の90億円を15億上回っています。
1回あたりの被害額が大きくなっていることを示します。

たまにニュースで3000万円振り込んだなんて話を聞くと、よくそんな金を持っているな、 お金持ちなんだなと思ってしまいがちですが、何十年もかけて貯めてきたお金を息子や孫が大変と信じきっているからこそ差し出しているわけです。
ほとんどの被害で犯人は捕まっていないか、捕まってもお金が戻ってくることはなく、老後のための資金を泣く泣く失っています。
こうした被害を防ぐためにも被害の実態を知って、親や祖父母をはじめ家族とのコミュニケーションを深めておきたいものです。